ダーツのような視野の正確性が求められるスポーツは、利き目を知ることによって投げ方やスタンスの大きなヒントとなる場合も。
利き目を理解して今後のプレイスタイルや練習をよりよいものとなるようにしましょう。
利き目とは
優位眼と呼ばれるよく使う側の目を利き目といいます。利き目ではない方の目が補助しながら合わせて立体的にものを見ることができます。
一般的には右利きの人の利き目は右目が多いとされていますが、右利きの人でも利き目は左目という場合もたくさんあります。
ダーツをプレイする際に右利きで効き目が右という人は、視野とセットアップからリリースまでが直線状にあるため有利だと言われていますが、利き手と利き目が逆の人でもスタンスや投げ方を工夫することで、差異なくプレイすることが可能です。
実際に世界的に有名なプロプレイヤーだったフィル・テイラーさんや、日本のトッププロプレイヤーの一人である浅田斉吾さんも右利きで左目が利き目です。
利き目の調べ方
まずは自分がどちらの目が利き目かを調べます。- ダーツのスローラインにいつも通り立って、ダーツを投げる方の手で前方へ伸ばします。
- そのまま親指と人差し指で丸くOKサインを作ります。
- 作った丸の中心にブルがくるようにします。
- 右目だけ閉じます。
- 左目だけ閉じます。
- 作った丸の中に変わらずブルが見えている方の目が利き目です。
目というものは普段両目を使って物を見ているためわかりにくいのですが、距離によって利き目が異なる場合があります。
調べる際には必ずダーツボードからスローラインまでの距離で行いましょう。
また、普段メガネやコンタクトをしている場合は装着して、きちんと見える状態で行ってください。
投げ方やスタンスの調整
利き目が分かったら、投げる方の手と利き目とが直線状にあるかを確認します。リリースしたダーツの矢が利き目と直線状にくるようにすることで、これまでより狙う精度が上がる場合があります。
ただし利き目ばかり意識すると、テイクバックからリリースまでの動作に無理がでてしまうこともあるので注意が必要です。
スタンスや投げ方に利き目を少し意識するだけでも効果がでる場合もあるため、少しずつ試していきましょう。
利き手と利き目が逆の場合
利き手と利き目が同じ人は投げる手との距離が近いため、それほど調整は必要ありませんが、利き手と利き目が逆の人は少し工夫が必要です。オープンスタンスの人はクローズドスタンスに変えてみたり、顔の向きを調整して、利き手と利き手とは逆の利き目とができるだけ近づくようにすることで、狙う精度が上がりグルーピングが今までより上手くなることも。
利き手と利き目が逆の人は調整する幅が普通より大きくなるため、調整の仕方は人によって異なります。
狙いの精度を上げつつできるだけ無理のない投げ方ができる自分だけのフォームを見つけていきましょう。
利き目は矯正してでも変えるべきか
左利きの子が右利きになるよう訓練するように、利き目も矯正することができます。眼帯で効き目を隠し、利き目ではない方の目で日常生活を行うことで利き目を矯正していきますが、小さい子供でも比較的難しいと言われています。
また利き目を矯正できても、元に戻ってしまうこともあります。
利き目は右利き左利きのように完全に固定されているわけではなく、矯正していなくても利き目が変わることがあるからです。
利き手と利き目が逆だからといって利き目を利き手と同じ方の目に矯正する必要はありません。
確かに利き手と利き目が同じ方が有利だと言われていますが、先ほども書いた通り利き手と利き目が逆のトッププロプレイヤーはたくさんいます。
結局のところは、投げ方やスタンスは個々人で異なり正解はないため、色々と試しながら自分に合った投げ方やスタンスを見つけていくしかありません。
重要なことは利き目にあまり囚われすぎず、上達へのヒントだと参考にする程度に留めることです。
地道な練習とダーツを楽しむ心を忘れないようにしましょう。